海の史劇 (新潮文庫)



海の史劇 (新潮文庫)
海の史劇 (新潮文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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日本はやはりまぐれ勝ち

日露戦争は「大国ロシアを打ち負かした!!」「東洋の小国が、北の大国を破った!!」という具合に見られがちですが、そんな日露戦争のイメージを良い意味で壊してくれた作品でした。

バルチック艦隊司令のロジェストヴェンスキー少将の事がいろいろ詳しく描かれ、とても話で聞いたり、イメージで湧くような愚将ではない人物だった事が、長期航海での乗員へ向けた気の配り方でも、細やかだったことが読み取れるし、バルチック艦隊が長旅で疲れていなければ、連合艦隊を打ち破ったかも知れないとすら思いました。それだけ、日露戦争は運や偶然という要素が絡んで、それがたまたま日本側にあり、ロシアが決して弱い訳では無かったという事が判りました。運や偶然の要素がなければ、日本は負けていたように思えるし、ロシア側の人材にも、そういった事が読めそうです。

そして、この戦争がまぐれ勝ちであり、日本が強かった訳では無い事は、40年後の太平洋戦争で証明されることになったのは言うまでもありません。
日本海海戦

日本海海戦を詳細に記した本です。開戦前のバルチック艦隊や日本海軍の様子から書かれています。特に遠くバルト海から日本海への回航の様子が詳しいです。勿論、日本海海戦の様子も詳細に書かれています。海戦後のロシア捕虜の様子、戦後の講和条約締結時の日本およびロシアの国内事情も詳しいです。また、捕虜帰国時のロシア革命の様子、敗将たちの軍法会議の結果や消息も書かれています。日本海海戦について、あらゆる角度から詳細に書かれた本です。面白いです。長い本ですが、面白いと思います。
坂の上の雲とは違った視点で楽しめる日露戦争物語

 司馬遼太郎の名作「坂の上の雲」を読んだ人には「もう読まなくてもストーリーはだいたいわかるからいいや」と敬遠する人もいることと思う。しかし本作は「坂の上の雲」を読んだ読者にも楽しめる作品で、司馬氏は秋山兄弟を中心にまとめていたが、本作はバルチック艦隊のロジェストヴェンスキー提督を中心にまとめている。僕はこの作品を読んで、愚将と酷評されることもあるロジェスト提督のイメージが激変した。よくあんな状況でバルチック大艦隊を日本海まで引っ張ってこれたと同情してしまう。「坂の上」では詳しく取り上げられなかったロジェスト提督のシベリア鉄道経由の帰路は余りにも情けなく、不安定な政治の恐ろしさを感じずにはいられない。小村寿太郎とウイッテのバトルについてはポーツマスの旗に詳しいが、日露戦争の概要を一冊で確認したい人にはお勧めの本です。
三笠記念艦にも行きましたよ

世界最強のロシア艦隊が東洋の小国である日本に全滅させられた有名な日本海海戦を描いた大作である。
海戦シーンは当然だが、特に面白いのはそこへ至る両国の経緯とロシア人捕虜に対する日本人の接し方である。
日本という国は、本当に不思議な国なのだと感じた。

アジア諸国の独立を促した戦争であるというから、何とも誇らしい気もするが、正直言って複雑である。
後に、ロシアは懲りずに第1次世界大戦の引き金を引き、日本は軍事国へと突っ走る…。
妙な話だが日露戦争は美しく、人間味あふれる戦争であったと感じた。
同じ吉村昭氏の「ポーツマスの旗」とセットで読んでみてはいかがでしょうか?
戦争の恐ろしさと人のやさしさ

日露戦争を舞台に、ロジェストヴェンスキー提督率いるバルチック艦隊と、東郷平八郎率いる連合艦隊による日本海海戦について主に書かれてある作品。ロシアから日本までの気が遠くなるほどの距離を数ヶ月かけて航海するバルチック艦隊。それに対する日本が動揺し対策をねる。その2つがぶつかり戦闘終了までが前半部に。後半部は戦争終了の条約提携までが書かれてある。多くの人が主君の為に命を掛けて戦い、敗者はそれにも関わらず無残に散っていく。それに勝者が誠意を持って答えるという所も見られるという。今では見られない男たちの生き様に、憧れをも感じてしまった



新潮社
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